暑い夏のバイク便
暑い夏のバイク便

暑い夏のバイク便

今年も暑い夏がやってきた。バイク便にとって、夏は一年でいちばん過酷な季節である。

「バイクは風を切って走るから涼しいでしょう」とよく言われるが、とんでもない。真夏の都心は、アスファルトの照り返し、車の排熱、そして渋滞で止まった瞬間に襲ってくる熱気で、体感温度は軽く四十度を超える。ヘルメットの中はさながら蒸し風呂。走っている間より、信号待ちの数十秒が実はいちばんつらいのだ。

私自身、若い頃はライダーとして東京中を走り回っていたから、あの暑さは身体が覚えている。

ある日のこと、真夏に皇居のあたりで気を失いそうになった時がある。その時は、ビルの地下の喫茶店に飛び込み、、「あっ!アイスコーヒーくださいっ!!」と叫んだことを覚えている。怪訝そうに店員に見られた・・・恥ずかしい思い出。

当時は今ほど気温が高くなかったはずだが、それでも夏の配送を終えて営業所に戻ると、Tシャツが絞れるほどだった。今の夏はあの頃とは別物だ。三十五度超えが当たり前になり、ゲリラ豪雨も増えた。メッシュジャケットや冷感インナー、ネッククーラーなど装備は進化したが、最後にものを言うのは、一人ひとりの体調管理と「無理をしない」判断である。

だから当社では、夏場のライダーの健康管理に特に気を使っている。こまめな水分と塩分の補給、休憩の徹底、体調が悪いときは絶対に無理をさせない。営業所には凍らせたドリンクと塩飴を常備し、互いに声を掛け合うようにしている。荷物を安全に届けるためには、まずライダーが安全でなければならない。これは鉄則だ。

お荷物のほうにも、夏ならではの注意がある。精密機器や医薬品、検体など温度に敏感なものは、保冷剤や保冷バッグを使ってお運びする。真夏のバイクのリアボックスの中は、想像以上の高温になるからだ。暑さに弱いお荷物の場合は、ご依頼の際に一言お知らせいただけると助かります。

一方で、夏こそバイク便の強みが光る場面も多い。お盆前の駆け込みの書類、展示会やイベントでの機材トラブル、「今日中になんとかしてほしい」という案件は、夏でも待ったなしだ。炎天下だろうと夕立だろうと、渋滞の脇をすり抜けて、確実に、最短でお届けする。それがバイク便の仕事である。

ライダーの皆さん、熱中症にはくれぐれも気を付けて。そして皆様も、外出の際はどうぞご自愛ください。この夏も変わらず、バイク便タイムボックスをよろしくお願いいたします。

「運び続けて38年・人と荷物に優しいバイク便」
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